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記事一覧

異時空☆創星記 36

ポールシフト後、地上に撒き散らされてしまった放射能や大気・水質汚染などの脅威から人類を守るため、ドームシティは地中深く建設されている。ポールシフト前には総人口約70億人・195カ国もあった国家だが、現在は50箇所のドームシティに振り分けられ、総人口約3億人である。そして、地上で生活していた頃と違い、元素資源を組み合わせて物質を作り出す技術開発により、地下生活を持続可能にしている。廃棄物、汚物などを...

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異時空☆創星記 35

「ファシルの心を読んだんだな?」「まあな。ヤツは歴代総統が引き継いできた『国家の秘密』という荷が重すぎて、苦しんでいる弱虫だ。毎夜、悪夢に魘されてるようだぜ」常に堂々とした面持ちのファシルが、悪夢に魘されている光景など、フィフティには想像もできなかった。「今も、ヤツの叫びが聞こえてくるぜ。最適な解決策は何かないのか!クローンを全員抹殺でもするしかないのかっ!ってね」(クローンを・・・全員抹殺・・・...

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異時空☆創星記 34

エルダの事が気がかりになって、フィフティは睡眠不足で朝を迎えた。早朝から、帝国議会に出席するファシル総統の警護勤務がある。前日に着用した隊服を清浄機に入れ、クローゼットにもう1着用意されている新品の隊服を着た。プラスチックのボトルやガラス瓶に詰まった「調理用ミックス元素」を、何種類か計量スプーンで投入口から入れて「合成」表示に触れると、数秒で「合成が終了しました」とアナウンスが流れた。合成器からサ...

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異時空☆創星記 33

サティは、ライアン・ムコール教授に命を救われて一旦は意識を回復したが、再生手術をするために麻酔で再び眠った状態にある、と話した。エンジェル同様、機械で身体を補強する方法を選択したのだった。そして、意識だけで体外離脱できるのは、どうやら、眠っている間だけらしい。意識が覚醒すると、読心術も使えなくなってしまう。「完全に意識が戻ったら、この能力は消えてしまうかもしれないだろ?だから、興味本位で調べてるん...

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異時空☆創星記 32

フィフティが自分に与えられた部屋へ入室すると、そこには、生活できる全てが用意されていた。白・黒・グレーで家具や室内が統一されているのが少し物足りない気もするが、クローゼットを開けると、エンジェルが言っていた私服が大量に用意されていた。そして、各々が結構お洒落でカラフルなモノもたくさんあった。浴室もシャワーだけでなく、泡でマッサージできたり浴槽内に渦を作ったり、色が変わる電飾機能まで付いていて遊べる...

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異時空☆創星記 31

ふたりがいる『港の埠頭』は、港とはいっても、巨大な地底湖に作られているので、天井に広がる鍾乳石と街灯で照らされた場所以外は、どこまでも漆黒の闇だけが広がっている。その闇と、深海に広がるという暗黒世界が、フィフティの中で重なったから、そのように感じたのかもしれない。そして、エンジェルの心を癒す役目は自分には無い、とも感じていた。「物理的に記憶を消されても、ある時、突然、蘇る場合があるのよ。私みたいに...

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異時空☆創星記 30

親衛隊服には認証機能が付随しているため、殆ど時間をかける事なく指令本部から外出できた。そして、ヘルメットシールドの裏側に浮かび上がった地図を頼りに、エンジェルが待つ場所へとフィフティは走って行く。一般市民が集まって賑やかな繁華街を走り抜け、怪しげで薄暗い裏道へ・・・。「5の6番って・・・本当に、ここでいいのか?」今にも朽ち果てそうな飲み屋の店内に入ると、ガラの悪そうな男達が赤い顔をして騒いでいた。...

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異時空☆創星記 29

エンジェルの腕にしがみ付いて空間を飛ぶ瞬間移動は、あまり快適といえるシロモノではない。しかしフィフティは、血迷った市民から、帝国の危機を救えた充実感で満たされ、喜びに溢れていた。自分の手柄ではないが、市民を傷つけずに済んだことだし・・・。空間に押し潰されそうな恐怖も、苦痛も、圧迫感でさえ今は不快に感じられなかった。「エンジェル、命令違反だ!!」司令室に戻ると同時に、ファシルの逆鱗に触れた。「わかって...

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異時空☆創星記 28

空間に浮かび上がった立体映像には、数百人の一般市民が、中央ド-ムの壁を破壊している姿が映し出されている。電動ドリルからスコップまで、あらゆる作業道具を使って、一体彼らの目的は何なのだろうか?人々は、「国民を、偽りで固めた牢獄から開放しろ!」「強制支配から、自由で素晴らしいユートピアへ」などと書かれた横断幕やプラカードを掲げている。運良く、ドームの外へ出られたとしても、放射能で汚染された大気と、黄色...

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異時空☆創星記 27

黒いヘルメットに収められていた、長く豊かなブロンドの髪がキラキラと輝きながら現れ、フィフティは憂いを帯びた深い緑色の瞳と再会したのだった。「名前負けしてるけど・・・よろしくね」恥ずかしそうに微笑む「Cラインの女神」と握手を交わしながら、「いや、ピッタリすぎる名前だよ」と口走り、フィフティは慌てて照れ笑いで誤魔化した。クローン人種には製造番号しか与えられていないので、彼女の美貌と能力を称賛したファシ...

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プロフィール

神世聖子

Author:神世聖子
東京在住のフツーの主婦です。

不思議大好きで、他のブログにて小説や日々の思い等掲載しています。

小説の中断が長かったので心機一転、第1話から再掲載してみようと思っております。

もとのブログでも、話の続きを更新していくつもりですので、よろしくお願いいたします。